MAGAZINE INDEX
出張で宿泊したホテルや、日々の拘りなど徒然に。
№24
Andaz Liverpool Street London
アンダーズリバプールストリートロンドン
Hyattの新ブランドAndazの第1号ホテル
ロンドン市内を順調に走行していたブラックキャブは金融街シティに入ると、いつの間にか渋滞に巻き込まれ、発進と停止を短い周期で繰り返すようになる。あきらめ気分で、車窓から忙しく行き来するシティのビジネスパーソンを眺めていると、改めてロンドンに来たことを実感する。ビショップスゲート通りに入ると車の流れが少し良くなる。300メートルほど走るとヴィクトリア様式の重厚な赤レンガの建物が現れる。Andaz Liverpool Street London(アンダーズ・リバプールストリート・ロンドン)。客室数は267室。Hyatt Hotels & Resorts(ハイアットホテルズ & リゾーツ)の新ブランドAndaz(アンダーズ)の第1号ホテルとして、シティの北東にあるリバプールストリートに2007年11月にオープンした。
リバプールストリート駅に隣接する1884年に建てられた歴史ある建物の外観を残しつつ、ロビーに一歩足を踏み入れると、一転してモダンで洗練された空間が広がる。ゲストはオーガニックジュースを飲みながらタブレット型PCを抱えたスタッフとソファに座ってチェックイン。レセプショニストとコンシェルジュの区別はなく(アンダーズ・チームメンバーと呼ばれる)、チェックインを担当したスタッフが荷物を運びながらゲストを客室まで案内する。
アサインされた客室はリバプールストリート側の5階。屋根裏部屋風の勾配天井と舷窓のような丸窓が印象的なアンダーズ・キングルーム(29平米)。
白を基調とした壁や明るい木目調の家具のせいか、狭さや暗さは感じない。のびのびとする天井高だ。さらに赤いソファやスローケットが部屋に温かみを加えている。
駅に隣接しているが、宿泊した客室はとても静か。電車の騒音や駅のアナウンスは全く聞こえない。
丸窓からはシティ・オブ・ロンドンの21世紀のランドマーク、The Gherkin(ガーキン)を望むことができる。
勾配天井に丸窓、心地いい眠りに就くにはとてもいい環境の客室になっている。
最新式の非接触型ルームキー。
メタリックなスイッチパネル。
配電盤のような扉のなかは・・・。
セーフティボックス、冷蔵庫と小さなクロゼット。大人2人が1週間宿泊するには収納スペースが少なすぎ。部屋にはアーモアもない。
ミニバーは無料。
英国が世界に誇るミネラルウォーター「Hildon」330ml、発泡・無発泡各2本。
オーガニックジュース、梨と林檎各2本。
チョコチップクッキー、チーズおかき、アーモンドチョコ。
これらはが毎日提供される。
湯沸かしポット。
「Harney & Sons」のティーバッグ、「Kenco」のインスタントコーヒー。
デスクの上を片付けなければ取り出せないヘアドライヤー。これにはストレスを感じる。
バスルームは白色のタイルが張られ、カランの白いハンドルと相まってレトロな雰囲気を醸し出している。湯量に問題はないが、排水に時間が掛かり、排水音も気になる。
ベイシンの排水音も同様。
トイレは飛行機内トイレ同様のバキューム式。ホテルタリフによると地球環境に配慮し、トイレの水を80%節水しているらしい。
バスアメニティは「Plantation London」のダージリン・シリーズ。爽やかな紅茶の香りが楽しいバスタイムを演出してくれる。
タオルウォーマー完備。バスローブも毎日新しいものと交換してくれる。
1階には気持ちのいい吹き抜けの空間があり、PCが2台置かれていて、ゲストは自由に使える。
エレベーターホールからロトンダを見上げる。
朝食はグランドフロアにある2つのレストランで。客室からはエレベータをいったん1階で降り、クラシカルで優美な階段を使ってアクセス。
豪華で落ち着いた雰囲気の「1901レストラン」ではコンチネンタルのビュッフェ・ブレックファスト。
静かにゆったり、好きな物を好きなだけ食べたい朝に。
一方、リバプールストリートに面した「イーストウェイ」では朝食のセット。シティの朝の風景を楽しみながら、典型的なイングリッシュブレックファストを堪能できる。
レストランはほかに日本料理、シーフード料理、パブがある
レセプションの片隅にはライブラリーとゲスト用のカフェスペースがある。
地下にはスチームバスを備えたフィットネスクラブもある。入場にはルームキーが必要。ロッカーを利用するのに1ポンドコインが必要(使用後に返却される)。裸になってあわてないように注意。
ちなみにこの時そばにいたスタッフには借りられなかった。
ホテルの外壁には1247-1676年の間ベツレヘム・ホスピタルがこの場所にあったことを示すプレートが掲げられている。ロンドン歴史探訪の目印を示すプレートのなかのひとつ。
アンダーズ・チームメンバーはフレンドリーでゲストのリクエストにも真摯に対応しようと努力を惜しまない姿勢は評価できる。
しかし、客室の清掃やアメニティの補充には不満を感じる。ターンダウンサービスも形だけ。ごみ捨て、使用済みタオル交換やアメニティの補充がなされない。チェックイン初日にあった備品のボールペンが、2日目の夜、部屋に戻るとなくなっていた。その後1週間の滞在中、とうとう補充されなかった。
さらに、不足したアメニティを持ってきたり、荷物を取りに来るのに時間がかかる。
リバプールストリート駅に隣接しているので、地下鉄チューブやバスによる移動が便利。オックスフォードストリートまでセントラルラインで約7分。スピタルフィールズマーケットへは徒いてすぐ。
現在Andazはロンドンのほか、米国に4軒。サンディエゴ、ウエストハリウッド、ニューヨークのウォールストリートとフィフスアベニューにある。
(2010年5月宿泊)
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