MAGAZINE INDEX
出張で宿泊したホテルや、日々の拘りなど徒然に。
№16 HYATT REGENCY KYOTO ハイアットリージェンシー京都
レンガ色の外壁を持つそのホテルは「三十三間堂」のほぼ隣、七条通りを挟んで向かいの「京都国立博物館」の煉瓦造りの本館と調和しながら、東山七条の一角にしっとりと佇んでいる。
HYATT REGENCY KYOTO ハイアットリジェンシー京都。
元京都パークホテルを全面改装して、2006年3月にオープン。
京都初のハイアットブランドとして、国内外から注目を集めている。
館内インテリアの総監修は杉本貴志氏。那須の二期倶楽部本館や多くのハイアットホテルズ アンド リゾーツの仕事を手がけている、世界的に活躍しているインテリアデザイナー。
スイートルームを含む全189室の客室はコンテンポラリージャパニーズをコンセプトに、和の伝統美『京都』を見事に蘇らせている。
ホテル開業から半年以上経ち、オペレーションも安定してきている頃だろうし、紅葉シーズンや寺院などの夜間ライトアップも終了し、いわゆる“観光”の京都も一段落。
クリスマスを数日後に控えた、比較的落ち着いているであろうこの時期を選んで連泊してみた。
JR京都駅からタクシーで約5分。
ホテルのファサードにアレンジされた竹林が、ホテルを訪れるゲストを凛とした空気で包み込み、いやが上にも「和」の気分を高めてくれる。
ロビーに一歩足を踏み入れると、透かし模様の天井飾りと行灯を模したフロアライトの柔らかな光が、昼は清々しく、夜は幻想的に旅人を迎えてくれる。
館内には、ゲストの目を楽しませてくれるモダンアートが其処彼処に配されている。
下の写真はロビーフロアにでんと置かれた鉄のオブジェ。
クリスマスのディスプレイがされていた。
今回泊まった部屋はロビーフロアの隅から、ちょこっと路地に入り込んだ様なところにある。
ゲストルームのカテゴリーはデラックスキング。
ホテルタリフによると33〜37平方メートルということで、決して広くはないが、2.8メートルの天井高とシンプルでシックなインテリアが相まって、快適で心地よい空間が提供されている。
ベッドは米国シモンズ社製。
ベッドボードには江戸時代の着物の古布が使われている。
実に雅(みやび)である。
壁際には収納カウンタとライティングデスク。
カウンタ右側の引き出しの中には、DVDプレイヤーとセイフティボックスが収められている。
カウンタの左側上段の引き出しを開けると、和食器とカトラリー。
下段にはグラス類がコンパクトに収納されている。
買ってきたばかりの「半兵衛麩」の笹巻麩を早々、この皿で味わう。
中段にはドリンクバーとスナック類。
「森永抹茶キャラメル」 ¥420+サービス料10パーセント。
これは、迂闊に手を出せない。
中段にはドリンクバーとスナック類。
「森永抹茶キャラメル」 ¥420+サービス料10パーセント。
これは、迂闊に手を出せない。
窓際から見る入り口方向。
右手がクローゼット。収納力はあまり無い。花器の掛けられている壁の向こうがバスルーム。
壁に掛けられた古木を使った花器。何気ないしつらいが良い感じである。
パウダーエリアのカウンターの下にはタオル、椅子、ゴミ箱がすっきり収められている。
ベイシンは比較的大きいので水はねも少なく、見た目よりも使いやすい。
ウェットエリアでは、ジャワーヘッドが大きいので、レインシャーワー気分も味わえる。
バスルームの床は御影石。濡れるとなんとも風情がある。
引き出しの中のアメニティ。型枠にきっちり収まっている。
バスアメニティはハイアットオリジナル。ハーブの良い香り。
バスタイムの後は窓際のソファに身を預け、緑を湛えた石庭を眺めながら、一杯。
いただくのは、日本酒の仕込み水としても使われる名水『伏水』。
一日2本サービスされる。
石庭の向こうにはホテルのレストランも見えるが、部屋からは、さほど気にならない。
気になるといえば、窓ガラス。ペアガラスでないのか、室温の設定をMAXにしても、窓ガラスを通して外の冷気が伝わってきて、足元がヒンヤリすること。
さて、ハイアット自慢のレストランは3つ。
ロビー階の 「THE GRILL」。ウッドバーニングオーブンで焼き上げたプロバンス料理を堪能できる。朝食のブッフェもこちらでいただける。
ガーデンフロアには旬の京野菜や地元の食材を使った炭火焼き、割烹、寿司が楽しめる「TOUZAN 東山」。
ディナーの後は、インテリアが魅力の「TOZAN バー」に席を移すと良い。
ロビーの螺旋階段を上がると「trattoria sette」。カジュアルで洗練された雰囲気の中で、焼きたてのナポリスタイルピッツアやパスタを味わえる。
併設のペストリーブティックでは、極上のスイーツやホテルメイドの焼きたてパンをテイクアウト。
アーチ型のブリッジを渡って、七条通りから直接入ることもできる。
ハイアットゴールドパスポート会員は、コーヒーのルームサービスを受けられる。
今回は毎朝、このサービスを利用して、コーヒー&ミルクとカモミールティー&蜂蜜をお願いした。大変おいしいカモミールティーだった。蜂蜜は英国王室御用達「チップトリー」。
今回は時間がなくいて、残念ながら利用できなかった「RIRAKU スパ アンド フィットネス」。
舞妓・芸子御用達のNYで人気の『京都ちどりや』のオーガニックエッセンスを使ったトリートメントや鍼灸師による鍼灸プログラムが受けられる。
忘れてはいけないのが、ロビーフロアーにある「セレクトショプ京」。
“ちょっと気の利いた”和の小物が手に入る。
「GRAZIA」 [婦人画報」などの雑誌でライター、コーディネーターとして活躍し、企業やショップの商品企画、コンサルティングにも定評があるクリエイティブコーディネーター裏地桂子さんのセレクト。
購入したのは『巾着入り旅持ち茶器』 ¥7,350
有田焼青白磁の宝品急須と湯呑が2客。
それにミニ茶缶と千代布がセットされていて、巾着袋の中にコンパクトに収まる。
これからは、ドライブの際の楽しみがまた一つ増えそうだ。 (2006年12月宿泊)
HYATT REGENCY KYOTO ハイアットリージェンシー京都
京都市東山区三十三間堂廻り644-2
チェックイン 14:00
チェックアウト 12:00
予約 075-541-3210
追記 2006年12月16日、日本で初めてのハイアットブランドのリゾート アンド スパ「HYATT REGENCY HAKONE RESORT & SPA」が箱根・強羅にオープンした。
全79室平均が68平方メートルという広い客室には、全室にサンテラスかバルコニーが付いている。
瀟洒な本格的リゾートホテルが、また一つ誕生した。