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出張で宿泊したホテルや、日々の拘りなど徒然に。

 



№19

ハイアットリージェンシー箱根リゾート&スパ
HYATT REGENCY HAKONE RESORT AND SPA  


懐石料理「花壇」で遅い昼食を終え、車を10分ほど走らせると、今宵の宿泊先ホテルの
エントランスに到着した。午後3時少し前だった。ハイアットリージェンシー箱根リゾート&
スパ(HYATT REGENCY HAKONE RESORT AND SPA)、日本初のハイアットブランドの
スパリゾートホテルとして、2006年12月、箱根・強羅にオープンした。


西館(左手の建物)の屋内駐車場入り口が見える。北館(右手の建物)にはロビー


かつては政・財界人や文人の別荘地として栄え、現在も強羅の温泉街の喧騒から少し離れた静かな避暑地として、多くの別荘や保養所が建つ上強羅エリア。その丘の中腹に、業績不振で廃業したホテルをリノベーションしたものと思えないほどモダンで瀟洒なホテルが、箱根の豊かな自然と調和しながら静かに佇んでいた。

エントランスで車を止め、荷物を降ろす。エントランスをはさんでロビーの反対側、西館の半地下にある駐車場へ車を移動。バレーパーキングはないが、エントランスから近くて、しかも余裕のある屋内駐車スペースは滞在中の車の出し入れも苦にならない。 


 
 
総客室数79室。ベーシックなツインルームでも56平方メートル。全客室の平均が68平方メートルという広い客室には全室にサンテラスやバルコニーが付いている。明るく開放感にあふれたインテリアの総監修は「MUJIミッドタウン東京」「パークハイアットソウル」「春秋ツギハギ」など、話題のスポットの内装を数多く手がけているインテリア設計事務所「スーパーポテト」の杉本貴志氏。


自動ドアを通ってロビーに足を踏み入れると、そこにはレセプションに付きもののカウンターは見当たらない。その代わり、丸テーブルを挟んで左右に木のデスク。ゲストはこちらに座ってチェックインを行う。運悪くチェックインやアウトの時間が重なってしまうと、順番を待つ椅子が十分とはいえないのが残念。チェックインにあたったレセプショニストがゲストの荷物を持ち、館内を説明しながら客室まで案内。



建物は北館と東館・西館に分かれている。レセプションや暖炉のある「リビングルーム」と呼ばれるラウンジがあるのは北館。スパ・大浴場は西館にある。客室はそれぞれの棟にある。
 
北館と東館・西館の間はパティオに面して緩やかに弧を描く回廊で結ばれている。回廊の壁には小窓が切られていて、ギャラリー風に壺がディスプレイされている。



北館3階のエレベーターホールのオブジェはブルー。各階で色が異なるようだ。
アサインされたのは北館3階のツインルーム、302号室。 
 
エントランスに入ると人感センサーが働いて、自動的にライトがつく。シューズボックスも完備。
ひのきの下駄は和工房みずとりの物ではないかと思われる。底にはゴムが張られているので
滑りにくく、館内も静かに歩ける。




箱根寄木細工のキーチェーンのついたディンプルタイプのルームキーが2つ。
壁のコンセントには電子蚊取り。窓を開けることができるので、夏季には必要。




窓の向こうには夏の「大文字焼き」で知られる明星ヶ岳の「大」の字を望む。
マットレスはシモンズ社製。セミダブル2台のハリウッドツインスタイル。寝心地は抜群。



蛇口のようなデザインのリーディングライト。フレキシブルに動かせる。
 
ワーキングスペースはシンプルなデザイン。デスクライトはアルテミデ社製。
箱根まで来て仕事でもないが、デスク&チェアーはビジネス仕様ではない。



高速インターネットアクセスも可。
 
32インチプラズマテレビは日立の「Wooo」。DVD/CDプレーヤーはBOSE社製。
インルームセーフはテレビ台の中に。
 
茶器はモダンジャパニーズスタイル。茶卓はステンレス製。
 
ドリップコーヒーはUCCの炭焼珈琲。ティーバッグはホテルオリジナルパックの緑茶、紅茶、プーアール茶。プーアール茶があるのは珍しいかも。




TOTOのウォシュレット。小ぶりのハンドウォッシュは便利。さらに調光が可能なので、夜中トイレに行く場合もまぶしくなくて快適。館内・客室のいたるところにあるクラフト。トイレにはこんな可愛い作品が。


クロゼットの中にはバスローブと丹前。この丹前を羽織ってさえいれば、浴衣を着てメインダイニングで フレンチのディナーができるのは驚き(?)。裾のチョットつぼまったコクーンな形の丹前が一味違う。寝巻用として質感の違う浴衣がもうひと組。



スパと同じ名前が付けられたホテルオリジナルのコンプリメンタリーのミネラルウォーター「IZUMI」が2本。伊豆天城山渓の地下水とのこと。
 
広々としたシャワースペースのあるバスルーム。大きさ、深さとも十分なバスタブ。給・排水とも速やかで、驚くほど静かなのが◎。
 
バスアメニティーはハイアットリージェンシー京都と同じ、アロエベラ、イランイラン&ラベンダーの香り。椅子と桶は日本のお風呂ならでは。
 
タオルウォーマーで、タオルもバスローブもいつもさっぱり。


スパ「IZUMI」ではナチュロパシーによる本格的なスパトリートメントが受けられる。サロンプロダクトには「YON-KA」が採用されている。トリートメントメニューを見ると、<ルナフェイス28日間¥310,000〜>などという夢のようなコースもある。


広々とした大浴場は源泉を大涌谷温泉とする酸性の硫酸温泉。夜は坪庭がライトアップされ、ゆったりと落ち着いた雰囲気で入浴が楽しめる。露天風呂はないが、シンプルですがすがしい雰囲気で、滞在中何度も利用したくなる温泉。利用時間は6:00〜24:00。
 
ゲストにとって、おそらく最も印象深い空間が「The Living Room」と呼ばれるラウンジだろう。 ホテルの中心にあり、大きな吹き抜けに暖炉と煙突。夏シーズンだったので、残念ながら暖炉に火は灯っていなかったが、暖炉を囲むように椅子やソファーが置かれていて、緑あふれるパティオに面した天井まである大きな窓からは、一日中夏の日差しが心地よく差し込んでいた。


リージェンシークラブのラウンジがない代わりに、こちらですべての宿泊客には朝のコーヒータイム(7:00〜10:00)にはコーヒー・紅茶・ジュースが、夕方のカクテルタイム(16:00〜19:00)にはシャンパン・生ビール・ワインなどがコンプリメンタリーとしてサービスされる。時間内であれば、おかわりも自由。とてもコストパフォーマンスの高いサービス。

 

夜は照明がダウンされ、キャンドルの明かりと相まってとても落ち着いた雰囲気。
 
シャンパンのお供に、セイボリープレート(パテ ド カンパーニュ、フォアグラムース、デリカテッセンミート、野菜ピクルス、チーズとバゲット盛り合わせバジルマヨネーズを添えて)¥2420(税・サ込)を注文してみる。バリエーションも良く満足の一皿。
 
メインダイニング「The Dining Room」は「The Living Room」と同じフロアにある。フランスの田舎料理をコンセプトとした、広くて明るいレストラン。また、鮨カウンターでは駿河湾や相模湾で、その日のうちに水揚げされた新鮮な魚介を味わえる。


「The Drawing Room 」と呼ばれるライブラリーは「The Living Room」の隣に。
 
朝食は夕食と同じ「The Dining Room」で。天井まで届く巨大なワインラックをパーティションに見立てて仕切られたスペースにフロスのシャンデリア、杉本氏お得意のデザイン空間の席に案内された。洋食はフレンチカントリーブレックファストブッフェ、いわゆるアメリカンブレックファストのブッフェ。和食は焼き魚がメインの温泉旅館の朝定食風らしい。




ハイアットゴールドパスポートのメンバーは会員特典として、朝のコーヒー・紅茶のルームサービスを利用できる。ハイアットに泊まった時には、いつも目覚まし代わりとして重宝している。



隣の部屋の話し声やテレビの音、また、トイレを流したり、シャワーを浴びる音もほとんど気にならなかった。デザイン一辺倒で、客室の使い勝手をあまり顧みないホテルもあるが、こちらのホテルはとても使い勝手が良かった。「The Living Room」の暖炉に火が灯る季節にぜひもう一度訪れてみたい。
(2008年6月宿泊)
 


同じくハイアットブランドの「ハイアットリージェンシー京都」の滞在記はこちらから、